タイムアウト東京 > フード&ドリンク > 日本橋にオープン、分身ロボットカフェの4つの魅力
ロボットの店員がいるカフェというと、「地球がアンドロイドに支配されてしまうのではないか」という不安なジョークが飛び交いそうだが、テクノロジー企業のオリィ研究所が展開するロボットカフェは、そうは思わせない。最近のテクノロジーでは、無人のコンビニエンスストアや高さ18メートルの動くガンダムなどが登場しているが、オリィ研究所の最新の試みは、効率や目新しさのためにロボットを利用するのではなく、変化をもたらすことだ。
DAWN(Diverse Avatar Working Network)の頭文字をとり、分身ロボットカフェ ドーン(DAWN Avatar Robot Cafe)と名付けられたオリィ研究所の日本橋の新店では、遠隔地にいる人間が操縦するロボットが働いている。障がいや育児などの理由で通常の仕事に就くことが困難な人にとっては、画期的なモデルとなるだろう。
共同創業者である吉藤健太朗は、自身が重い病気で3年以上寝たきりになった経験から、遠隔操作が可能なロボットのアバターをデザインすることを思いついたそうだ。この画期的な取り組みは、家庭での孤独に悩む人々の解決策となるだけでなく、よりオープンで受け入れやすい街づくりにも貢献している。
これまでにも、同じシステムを使ったポップアップカフェを街中にいくつかオープンしてきたが、分身ロボットカフェはクラウドファンディングと企業からの協賛を得て、2021年の初夏にオープンした初の常設店。ここでは、このカフェがどのようにして、よりインクルーシブな未来への道を切り開いているのかを紹介する。